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オリンパス(7733) 円安、会社側の事業計画などにより今・来期予想を増額修正

QUICK企業価値研究所アナリスト 谷林正行(2022/06/10)

・今期は営業30%増益を予想
 企業価値研究所は23/3期の連結予想営業利益を1690億円→2000億円(前期比30%増)に上方修正した。前期実績が事前予想を上回ったことや円安、会社側が内視鏡の新製品の米国での発売を計画に織り込んだことなどを考慮したため。来期予想も増額。トレンドとしては、増収・営業増益が続くとみている。

・中国市場の成長性を注視
 22/3期3Q決算発表において、医療分野の中国での落ち込みが注目された。ただ、4Qで前年同期比ほぼ横ばいに戻ってきたことで、一部2Qに前倒しで売り上げを計上した反動という見方に変わってきた。今後は、ロックダウン解除後にコロナ禍以前の高い成長率を取り戻すことができるかどうか、みていきたい。

・22/3期の営業利益は前期比88%増
 22/3期の連結営業利益は1539億円(前期比88%増)となった。一過性の損益の影響もあり、主要3セグメントはいずれも大幅増収・営業増益となった。

・リスクファクター ~為替相場の変動、医療における当局の規制、製造物責任、映像における競争激化など

・アナリストの投資判断 ~中国のロックダウン解除後の動向、半導体不足の影響などを見定める展開を想定
 当研究所では当面の株価について、概ね株式相場全体に準じた値動きを想定している。3Qの中国での医療分野の販売減での落ち込みは本決算発表直後の値上がりで回復しており、株価、対TOPIX相対株価どちらにおいても下落前の水準を上回っている。今後は中国でのロックダウン解除後の動向や半導体不足などの影響を見定める展開が想定される。これらについて、注視していく必要があろう。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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著者名

谷林 正行

シニアアナリスト

民生エレクトロニクス、精密機器、総合重機セクター担当


【プロフィール】
東京大学工学部反応化学科卒、山一証券経済研究所入社、ベンチャーキャピタル、格付機関、IRコンサルティング会社を経て現在に至る。
新技術、テーマを中心としたレポート作成やベンチャー企業の将来性の判断、財務面を中心とした企業分析など、過去に携わった業務経験を活かし、様々な視点から対象企業を分析することを心掛けている。


日本証券アナリスト協会検定会員

日本証券アナリスト協会 ディスクロージャー研究会 電気・精密機器、機械専門部会 評価実施アナリスト


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