QUICK企業価値研究所アナリスト 谷林正行(2022/08/22)
・今期予想は連結全体では変更なし
企業価値研究所の23/3期連結予想税引前利益は2270億円(前期比8%増)。ハードディスク用ガラス基板のMDを厳しくみて情報・通信を減額したが、ライフケアを増額し、連結全体では変更なし。来期以降は情報・通信の減額が大きいとみて連結全体で減額修正したが、ライフケア、情報・通信とも増収・増益が続く見方に変わりはない。
・MDは1Qに実質減収に
MDは、PC向けの2.5インチが減少に向かい、サーバー向けの3.5インチは増加していくものと想定していたが、前期は2.5インチも増加するなど好調だった。ただこの1Qは両サイズを合わせた売り上げは為替を除いた実質ベースで減収となった。会社側は前期の反動で2.5インチが大きく落ち込む可能性があるとし、当研究所でも厳しくみた。
・23/3期1Qの税引前利益は前年同期比21%増
23/3期1Qの連結税引前利益は615億円(前年同期比21%増)となった。為替の影響を除いたベースでも増収・増益。
・リスクファクター ~ハードディスク、半導体への依存、生産拠点の集中、為替変動など
・アナリストの投資判断 ~しばらくは好パフォーマンスが続くとみるが、MD落ち込みのリスクを考慮
米国株式市場をみると、今年に入ってから6月までNASDAQ総合指数などハイテク株はNYダウなどよりもアンダーパフォームし、最近はNYダウなどよりもやや強い回復となっている。同社の株価もこれと同様に最近の対TOPIX相対パフォーマンスは改善している。1Q決算発表時に会社側が公表した新たな自己株式取得計画もポジティブ。ただMDが会社側の見方通りに落ち込みが大きくなった場合にはネガティブに評価される可能性がある。当研究所では、このリスクを考慮し、概ね株式相場全体に準じたパフォーマンスを想定している。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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