【NQNニューヨーク=川内資子】6日の米株式市場で物流大手のフェデックス(FDX)株が続落し、一時は前週末比3.1%安の202.33ドルを付けた。シティグループが6日、投資判断を「買い」から「中立」に、目標株価を270ドルから225ドルに引き下げて売りを誘った。物流が1年で最も活発になる年末商戦に向けて需要減速の兆しがあり、悪影響を受けると指摘した。
シティの担当アナリストは「例年はピークとなるトラック輸送にその兆しがなく、輸入ペースも減速している」という。トラック輸送料金は低下傾向、鉄道輸送量は横ばいで、10~12月期の需要回復予想が外れるリスクが高まったと指摘した。これを受け「フェデックスは23年5月期の1株利益の増加が難しくなる」と予想した。22年6~8月期に陸送量が減り、ピークシーズンも値上げはしても経済環境の悪化が利益の重荷になるとみる。
同業のUPSの投資判断は「買い」、目標株価は210ドルで据え置いた。フェデックスに比べて「コスト削減力が高く、景気悪化時に強い」と分析した。