QUICK企業価値研究所アナリスト 篠崎智明(2022/09/09)
・1Qは36%の営業減益
23/3期1Qの連結業績は、売上高が前年同期比1.6%増の1303億円、営業利益が同36.2%減の63億円だった。新型コロナウイルス感染拡大の影響が和らぎ、B to B事業で業務用乳製品などの販売が回復。海外事業でも育児用ミルクなど輸出が堅調に推移し、連結売上高は増収を確保した。一方、栄養・機能性食品事業や主力食品事業の高採算商品の販売が伸び悩んだことに加えて、原材料やエネルギー価格の高騰が影響し、連結全体で大幅な営業減益を余儀なくされた。
・23/3期以降の連結業績予想を据え置く
企業価値研究所では、23/3期以降の連結業績予想について、従来予想を据え置く。23/3期について、売上高を前期比1.3%増の5100億円、営業利益を同11%減の265億円とした。24/3期は売上高を前期比1%増の5150億円、営業利益を同5.7%増の280億円。25/3期は売上高を同1%増の5200億円、営業利益を同7.1%増の300億円と予想した。
・リスクファクター ~原材料高による採算の悪化
・アナリストの投資判断 ~当面の株価は市場平均を下回って推移しよう
23/3期以降の連結業績予想を据え置いたが、1Qは機能性ヨーグルトやビバレッジなど同社が強みとする高採算商品の販売動向が芳しくなかった。2Q以降の販売環境の改善を予想するが、原材料やエネルギー関連のコスト増などを吸収するには至らないとみている。機能性ヨーグルトやラクトフェリンなどの高採算な成長ドライバーを有している点は評価できるが、現状では中期的な成長シナリオを描きにくくなっている。当面の株価は市場平均を下回って推移するだろう。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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