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第一三共(4568) 「エンハーツ」が想定以上に伸長、為替の追い風もあり予想を修正

QUICK企業価値研究所アナリスト 真下弘司(2022/11/18)

・「エンハーツ」が伸長、業績上方修正
 企業価値研究所予想の23/3期の連結営業利益は前期比81%増の1320億円。上期の実績を踏まえてグローバル製品や研究開発費、前提為替等を見直し前回予想から増額。抗凝固剤「エドキサバン」や英アストラゼネカ(AZ)と戦略提携した抗HER2-ADC「エンハーツ」などグローバル製品の伸長、新製品の貢献等から大幅な営業増益予想。続く24/3期と25/3期は23/3期の修正を踏まえて増額。グローバル製品の伸長や新製品の貢献、為替の追い風もあり増益基調が続くと予想する。

・上期は15%増収、13%営業増益
 23/3期上期の連結業績は、売上収益が前年同期比15%増の6078億円、営業利益は同13%増の956億円。「エンハーツ」や「エドキサバン」の伸長等から増収。研究開発投資等が増加したが、一過性の収益の増加もあり営業増益。

・リスクファクター ~医療費抑制や主力製品の副作用

・アナリストの投資判断 ~さらなる上昇には開発進展等が必要か
 22年の株価は22年11月1日に上場来高値となる4869円をつけ足元は4600円前後。新薬を軸とした収益構造へのトランスフォーメーションが順調に進展、シージェン社との特許係争の進捗などが評価されているようだ。「エンハーツ」を中心にグローバル製品が伸長しており堅調な株価推移を予想するが、さらなる株価の上昇には次の成長を担う新薬の開発進展等が必要と考える。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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著者名

真下 弘司

シニアアナリスト

医薬品セクター担当


【プロフィール】
00年から現職。医薬品・医薬品卸等を担当。レポート作成に際しては、会社側開示情報に基づく数値分析に、個別取材等の足で稼いだ情報を加えて、平易な文章で誰が読んでもわかるようにと心がけている。また業績のほか、ESG(環境・社会・企業統治)などの観点から企業を評価できないか模索中。


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