【日経QUICKニュース(NQN)】Vチューバー(バーチャルユーチューバー)の所属事務所を運営するエニーカラー(5032)の株価が大幅反落した。5日の終値は前週末比1840円(17.5%安)の8680円で引けた。一時は同19.9%安の8430円まで売られ、9月中旬以来およそ3カ月ぶりの安値を付けた。上場後の一定期間、大株主の株式売却を制限する「ロックアップ」が5日に解除された。大株主が株式を売却すれば需給が悪化するとの警戒感から、売りが膨らんでいる。
エニーカラーは6月8日に東証グロース市場に株式を上場した。好業績期待などを背景に10月27日には公開価格(1530円)の9倍にあたる1万3790円まで上昇した。日足チャートをみると、2022年5~7月期の決算を発表した9月14日の高値(7930円)と9月16日の安値(1万130円)の差である「窓」にさしかかっている。市場では「窓を埋める形で株価は8000円程度まで下落する可能性がある」(東洋証券の大塚竜太ストラテジスト)との見方が聞かれた。