【日経QUICKニュース(NQN)】三菱重(7011)など防衛関連株が上昇している。三菱重は続伸し、前日比162円(3.1%)高い5360円まで上昇した。6日付の日本経済新聞朝刊は、5日に岸田文雄首相が「2023年度から5年間の防衛費の総額を43兆円とするよう指示した」と報じた。現行の中期防衛力整備計画の5年総額27兆4700億円から5割以上増える見通しで、防衛関連株の業績に追い風となるとの思惑から買いが入っている。IHI(7013)や川重(7012)も高い。
岡三証券の小川佳紀投資情報部長は「三菱重の事業のなかで防衛関連の比率は大きくないため、防衛費の増加に起因した物色は長続きしないだろう」と指摘する。三菱重の2022年4~9月期の連結決算(国際会計基準)で航空・防衛・宇宙事業の売上収益は2623億円と全体の約14%で、小川氏は「相場全般の手掛かりが少ないなかで一時的に防衛関連を物色する動き」とみていた。