【NQNニューヨーク=川内資子】14日の米株式市場で値動きが目立った銘柄は以下の通り。△は上昇、▲は下落。
◎燃料電池のプラグパワー(PLUG) △7.8%
UBSが投資判断を「買い」、目標株価は13日終値より84%高い26ドルで調査を始めた。水素市場は2030年までに10兆ドル規模への拡大が見込まれ、プラグパワーは1社で全てを提供できる業界のリーダーになると予想。同社の年間売上高は現状の9億ドルから26年までに50億ドルに拡大すると試算、「投資家は潜在的な成長力を過小評価している」と指摘した。
◎バイオ製薬のモデルナ(MRNA) △5.8%
前日の19.6%上昇に続く大幅高。13日に製薬のメルクと共同開発するがんワクチンについて、悪性黒色腫(メラノーマ)患者を対象として臨床試験の第2相で良好な結果を示したと発表した。14日は「ワクチンに使われたメッセンジャーRNA技術の可能性は前向きに評価するが、13日の急伸で株価は適正水準にすでに達した」(チャーダン・リサーチ)との声も出たが、治験結果を好感した買いが続いた。
◎オンライン融資のソーファイ・テクノロジーズ(SOFI) △6.1%
13日夕の米証券取引委員会(SEC)への届出で、アンソニー・ノト最高経営責任者(CEO)が9~13日にソーファイ株を約113万株、金額では約500万ドル分を取得していたのが明らかになった。
◎ビデオ会議やビジネス対話アプリのリングセントラル(RNG) △7.4%
モルガン・スタンレーが投資判断を「中立」から「買い」に引き上げた。競争激化で価格支配力がなくなるとの投資家の懸念を背景に、ここ1年あまりで株価が大きく下落した。だが、24年12月期通期の市場の収益予想と株価水準を見比べると「収益懸念は株価に過度に織り込まれた」と指摘した。目標株価は13日終値より28%高い50ドルとした。
◎空運のデルタ航空(DAL) △2.8%
14日、2022年10~12月期の特別項目を除く1株利益見通しを上方修正した。旅客需要が堅調さを反映した。下限でも市場予想を上回った。売上高の伸びがけん引する形で、24年12月期通期にかけて利益が順調に増えるとの見通しも示した。
◎CATVのチャーター・コミュニケーションズ(CHTR) ▲16.4%
13日夕に23年12月期通期の設備投資の拡大計画を発表した。ネットワークの拡張や強化などに使う。株主還元を期待する投資家が多い銘柄だけに、自社株買いなどに悪影響を及ぼすとの懸念が広がった。