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任天堂(7974) 「Switch」販売を保守的に見直し営業利益予想減額も5000億円前後の高水準維持へ

QUICK企業価値研究所アナリスト 永田和子(2023/02/22)

・「一人1台」への普及を視野に拡大余地大きいが、経済活動再開、物価高などを考慮
 連結営業利益の企業価値研究所予想は業績表の通り。「Switch」販売数量を保守的に見直したほか、円高方向への想定変更もあり前回予想から大幅減額。「Switch」は「一人1台」への普及を視野に拡大余地が大きいとの見方を据え置くが、経済活動再開や物価高が新規ユーザー獲得、ソフト複数購入を阻害している点を考慮した。ただし、オンラインサービスの会員数増や利益率の高いDL版への移行などデジタル化が利益を下支えするほか、円安(今回想定130円/ドル、140円/ユーロ)の恩恵もあり、25/3期にかけて5000億円前後の高水準が続く見通し。

・来期は『マリオ』映画、『ゼルダ』最新作で勢いをつけ、年末商戦に向け良い流れを予想
 供給面の制約が解消される来期は、『マリオ』のアニメ映画公開、『ゼルダの伝説』最新作発売による新規需要取り込みで勢いをつけ、良い流れで夏季、年末商戦に臨む展開に。「Joy-Con」の機能を活用した新たなゲーム体験の提案による更なるユーザー掘り起こしにも引き続き期待。2.9億件超のユーザー基盤構築により将来的には次世代ゲーム機への移行が円滑に運ぶ見込み。

・リスクファクター ~ライト層離脱、円高など

・アナリストの投資判断 ~『マリオ』映画、『ゼルダ』最新作の盛り上がりによる悲観論一掃に期待
 当研究所は連結営業利益の高水準維持を見込むため、前回同様、前期PER(当研究所予想ベース)最高18倍を目安に株価上昇余地ありと判断。株式市場では「Switch」に対する悲観的な見方が強まっているだけに、『マリオ』映画(北米4月7日公開)や『ゼルダ』最新作(5月12日発売)の盛り上がりが悲観論を一掃することが期待される。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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著者名

永田 和子

シニアアナリスト

小売セクター、ゲーム・アミューズメントセクター担当


【プロフィール】
早稲田大学第一文学部日本史学科卒業。東京証券(現東海東京証券)入社。入社直後から調査部門でアナリスト業務(小売、繊維・紙パルプ、食品、ゲーム)に就く。03年にQBR(現QUICK企業価値研究所)へ。企業調査歴30年。


日本証券アナリスト協会 ディスクロージャー研究会 小売専門部会、広告・メディア・ゲーム部会、新興市場部会 評価実施アナリスト


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