【NQNニューヨーク=戸部実華】6日の米株市場で値動きが目立った銘柄は以下の通り。△は上昇、▲は下落。
◎製薬のメルク(MRK) △3.9%
開発中の高コレステロール血症患者向けの治療薬の第2相の臨床試験(治験)で良好な結果が出たと6日に発表した。第3相の治験を2023年後半に開始する計画という。ジェフリーズが6日付で投資判断を「買い」で調査を開始し、目標株価を前週末終値を17%上回る125ドルに設定したことも買いを後押しした。
◎ネットワーク機器のシエナ(CIEN) △3.7%
6日に発表した22年11月~23年1月期決算が市場予想を上回り、併せて示した23年10月期通期の増収率見通しは市場予想を上回るレンジに上方修正した。経営陣は供給制約が改善に向かっているうえ、強い需要を背景に今後も市場シェア拡大が見込めると説明した。
◎スマートフォンのアップル(AAPL) △1.9%
ゴールドマン・サックスが5日付で査投資判断を「買い」で調を始めた。目標株価は前週末終値を3割強上回る199ドルに設定した。アップル製品の利用者による強固なエコシステム(経済圏)を背景に、アプリ販売や音楽配信などサービス部門の収益拡大が株価を押し上げるとみる。
◎航空機のボーイング(BA) ▲1.5%
航空業界のニュースブログ「リーハム・ニュース・アンド・アナリシス」などが6日、主力小型機「737MAX」と中型機「787」の一部の納入が最大1年遅れると伝えた。これまでの出荷の遅れで納入先の空運会社が変わり、ソフトウエアの再設定が必要になったためという。
◎高級家具のRH(RH) ▲4.9%
ジェフリーズが6日付で投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。高級住宅の市況悪化に加え、ホワイトカラー層を中心とした人員削減や減給の影響を株価はまだ十分に反映していないと分析した。目標株価は364ドルから298ドルに下方修正した。
◎電気自動車のテスラ(@TSLA/U) ▲2.0%
5日に米国で高級車種の値下げを発表し、収益鈍化が懸念された。対象となったのは高級セダン「モデルS」と高級SUV(多目的スポーツ車)「モデルX」。半面、値下げが需要を刺激し、販売が増えるとの期待は株価を下支えした。