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旭化成(3407) ポリポア社ののれんの減損損失を計上、今期の純損益は赤字に

QUICK企業価値研究所アナリスト 伊藤健悟(2023/03/10)

・「ハイポア」は北米での生産に進出へ
 3月8日に会社側が、リチウムイオン電池用乾式セパレータなどを手掛ける米国のポリポア社に関して、買収時に発生したのれんなどの未償却分を全額減損処理すると発表した。これを受けて企業価値研究所では、23/3期の連結業績見通しを純損益のみ引き下げ、700億円の黒字→1050億円の赤字(前期は1619億円の黒字)とする。営業利益は前期比38%減の1250億円で変更はない。今後は自社で手掛けている湿式セパレータの「ハイポア」で、市場の急拡大が見込まれる米国での生産に進出して成長を目指す考え。なお、23/3期は主要製品の需要低迷や採算悪化で大幅な営業減益となる見込み。当面の事業環境は厳しいが、続く24/3期後半には需要が回復し、業績は改善に向かおう。

・採算悪化と需要低迷で3Qまで大幅減益に
 23/3期3Q累計の連結営業利益は前年同期比33%減の1163億円。原燃料高によるANなどの採算悪化に加え、半導体不足や中国の都市封鎖による全般的な需要の低迷、ヘルスケア部門の一過性の減益要因などにより連結全体で大幅な減益を避けられなかった。

・リスクファクター ~需要回復の遅れなど

・アナリストの投資判断 ~事業環境は厳しく、当面は上値の重い展開が続く見込み
 同社の株価は20年春先から21年3月にかけて大きく上昇したが、その後は下落に転じ、足元にかけて軟調に推移。直近では当研究所の来期予想連結PERで約11倍と、同社の過去の平均並みの水準にある。減損処理による費用減少もあって来期の業績は大きく回復する見込みだが、足元の事業環境は景気減速による主要製品の需要低迷や採算悪化などで厳しい。当面は現状程度の評価にとどまり、上値の重い展開が続くと予想する。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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著者名

伊藤 健悟

チーフアナリスト

化学・繊維・トイレタリー・電力・ガス・石油セクター担当、投資戦略


【プロフィール】
大阪大学経済学部卒業。山一證券入社、メリルリンチ日本証券を経て、現在に至る。
山一證券在籍時は個人向け営業に従事。マクロ、ミクロの両面からの事業環境・経営状況の分析に加え、その際に培った個人投資家の視点も重視しつつ、レポートの作成や講演などを行うことを心がける。


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