【日経QUICKニュース(NQN) 岡田真知子】日本時間22日午前に決勝戦が行われた野球の国・地域別対抗戦、第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、日本が3大会ぶり3度目の優勝を果たした。前回王者の米国を打破した「侍ジャパン」の奮闘に関連銘柄への物色が強まった。試合中に活躍が目立った選手の名前を連想する「冠銘柄」探しが活発化するなど、22日を含め大会期間中の東京株式市場ではお祭り騒ぎとなった銘柄も散見される。
午前の株式市場では野球向けの製品を手掛けるスポーツ関連企業のゼット(8135)やデサント(8114)が大幅高となったほか、有名選手をイメージキャラクターに起用する企業も買われた。
さらに目立ったのが活躍選手の名字が企業名に入っている冠銘柄探しだ。きょうの寄り付き直前に村上宗隆選手がソロホームランを放つと、村上開明堂(7292)は買い気配スタートとなり、一時は18%高まで買われた。4回にホームランを打った岡本和真選手を連想して、オカモト(5122)や岡本工作機械製作所(6125)、岡本硝子(7746)が急伸する場面もあった。
大会期間中、投手と打者の「二刀流」で活躍した大谷翔平選手の冠銘柄となったのが大谷工業(5939)だ。株価はWBCが始まった8日頃から動意付き16日にはWBC開始前日の7日終値(4805円)に比べ3倍超となる1万6050円まで上昇した。その後は下落局面となり、優勝が決まった後の22日午後はさらに売りが膨らむ激しい展開となっている。大谷工業の広報担当者は日経QUICKニュースの取材に対して「メディア側からの問い合わせも多いが、スポンサーでもなく関係はないので特にコメントすることはない」と回答した。
3大会ぶりの世界一に輝いた侍ジャパンの2週間の闘いが幕を閉じた。選手たちの活躍にあやかって、株式相場も上昇基調に乗れるだろうか。
【22日午前の主なWBC関連銘柄の上昇率】 | ||
銘柄名 | コード | 前場上昇率(%) |
大谷工業 | 5939 | 13.14 |
岡本工 | 6125 | 7.61 |
ゼット | 8135 | 7.02 |
クリヤマHD | 3355 | 5.25 |
デサント | 8114 | 3.93 |
村上開明 | 7292 | 3.38 |
ミズノ | 8022 | 3.28 |
アシックス | 7936 | 3.12 |
コーセー | 4922 | 2.94 |
オカモト | 5122 | 2.94 |
岡本硝子 | 7746 | 2.23 |