【松島 新(米ロサンゼルス在住)】
◇米債務上限問題、共和党主導の下院でハードルに直面
米ワシントン・ポスト紙は30日、米連邦債務上限をめぐる超党派の合意が共和党主導の下院で最初のハードルに直面したと報じた。下院全体の採決前に審議する下院規則委員会に属する共和党9人の議員の中でフリーダム・コーカスの2人が反対を表明したとしている。共和党議員の中で反対を呼びかける動きもあり、法案を通すための十分な票が得られない可能性があると伝えた。
(https://www.washingtonpost.com/business/2023/05/30/debt-ceiling-republicans-house-mccarthy/)
◇ゴールドマンの大物女性バンカー、BDT&MSDへ転職
米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は30日、元政府高官で女性としてウォール街で最も高いポジションにいるディナ・パウエル・マコーミック氏がゴールマン・サックスを退社すると報じた。ゴールマン・サックスの元スター2人が設立した商業銀行BDT&MSDパートナーズの副会長兼グローバル・クライアント担当プレジデントに就任するとしている。マコーミック氏はゴールドマンの中東諸国のソブリン・ウエルス・ファンドとの関係で重要な役割を担っていたと伝えた。
(https://www.wsj.com/articles/goldman-sachs-executive-dina-powell-mccormick-to-depart-for-merchant-bank-ee8cd10a?mod=hp_lead_pos11)
◇エヌビディア、一時1兆ドル倶楽部入り
米CNBCは30日、米半導体大手エヌビディアの時価総額が上昇し、テクノロジー企業がほぼ独占する1兆ドル(約140兆円)倶楽部に一時仲間入りしたと報じた。エヌビディアが先週発表した売上高見通しが予想を上回ったことで株価は急上昇、インテルを除く他の半導体メーカーの株価を押し上げたとしている。エヌビディアの画像処理半導体(GPU)は、オープンAIのチャットGPTとグーグルのバードなど生成AI(人工知能)プラットフォームにとって重要で、期待が大きいと伝えた。
(https://www.cnbc.com/2023/05/30/nvidia-on-track-to-hit-1-trillion-market-cap-when-market-opens.html)
◇トルコリラ売り止まらず、エルドアン氏政策を警告
英フィナンシャル・タイムズ紙は30日、決選投票でのエルドアン大統領勝利を受けたトルコリラ売りが止まらず、約1年ぶりの下げ幅を記録したと報じた。金利を低く抑えると同時に通貨を押し上げる政策は持続不可能とエコノミストが警告したとしている。トルコリラ介入で外貨準備高は今年約270億ドル減少、経常赤字額は最高水準に増えたと伝えた。
(https://www.ft.com/content/246951b4-1bcd-4144-a9c9-33f9f6c3e107)
◇非常に高い欧州食品価格、ドイツのチーズ価格40%上昇
米ニューヨーク・タイムズ紙は30日、農産品とエネルギーの価格下落にもかかわらず、欧州の食品価格は高い水準のままだと報じた。英国のパンは前年比28%高い水準、イタリアのパスタは17%上昇、ドイツのチーズは40%も高くなったとしている。原材料の値上がりだけではなく、加工、パッケージング、運送、賃金、保管のインフレと、企業の利益上乗せが加わり消費者向け食品価格が高騰したと伝えた。
(https://www.nytimes.com/2023/05/30/business/europe-food-prices-inflation.html)
◇ブランソン氏も、SPAC崩壊前に巨額利益
米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は30日、SPAC(特別買収目的会社)で投資家が大損した一方で、内部関係者が巨額利益を得ていたと報じた。企業幹部と初期の投資家は200社以上のSPAC経由株式公開により合計220億ドル(約3兆800億円)相当の株式を売却したとしている。SPACバブル崩壊前に、米投資会社プラチナ・エクイティや、英富豪のリチャード・ブランソン氏、ニコラ創業者トレバー・ミルトン氏らが恩恵を享受したと伝えた。
(https://www.wsj.com/articles/company-insiders-made-billions-before-spac-bust-4607a869?mod=hp_lead_pos1)
◇プーチン氏宅近くでドローン撃墜、深夜に爆音
ロシアの独立系英字紙モスクワ・タイムズは30日、モスクワ郊外にあるプーチン大統領の住居から2、3キロ離れた地域で少なくともドローン(無人機)5機が撃墜されたと報じた。モスクワ西部郊外にはソビエト時代からロシアのエリートが住んでいるとしている。プーチン大統領を標的にしたドローン攻撃かは不明だが、防衛ミサイルが撃墜した爆音がロシア政府高官や企業幹部の睡眠を妨害したと伝えた。
(https://www.themoscowtimes.com/2023/05/30/downed-drones-near-putins-residence-rattle-russias-elite-a81333)
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