【日経QUICKニュース(NQN)】海運株が高い。川崎汽(9107)は前週末比252円(5.0%)高の5337円まで上昇し、連日で年初来高値を付けた。金利の上昇局面で優位とされるバリュー(割安)株の一角として海運株が物色されている。郵船(9101)と商船三井(9104)も連日で年初来高値を更新している。
東証の業種別騰落率ランキングで「海運」は上昇率で上位。松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリストは「9月末の中間配当権利取りに向けた個人投資家の買いが入っている」と話す。
水不足を背景に貨物船の航行を制限しているパナマ運河について、今後十分な降雨が望めなければ、運河当局が航行制限を1年間続ける方針を固めたと伝わった。窪田氏は「経路の迂回や待機時間が増えて船の不足感が高まれば、運賃を押し上げるとの思惑も海運株の買いを誘っているようだ」とみていた。