QUICK企業価値研究所アナリスト 柊宏二(2023/09/04)
・利益が徐々に高まるとみる当研究所予想を据え置く
24/3期1Q連結純利益は前年同期比54%増の2452億円、会社通期計画6100億円に対し40%の高進捗。企業価値研究所は24/3期連結純利益を前期比8%増の6000億円と予想。前回予想を据え置く。外債損失のリスク等はあるが、良好な出足や、2Q以降の円安効果等による堅調な本業収益の見通し等を勘案した。
当研究所の来期以降の利益予想(連結純利益は25/3期6400億円、26/3期7000億円)も据え置く。債券損失のリスクはあるが、円安効果等を勘案した。引き続き金利上昇効果等による本業収益の伸長を主因に、利益水準が徐々に高まる展開を見込む。
・株主還元は配当の増加を予想
CET1比率は上昇しており、目標水準に到達し、株主還元等に際し制約が生じる懸念は少ない。24/3期の会社配当計画は23/3期比10円増の1株当たり年間95円。3期連続増配、増配幅も拡大する計画で、ポジティブに評価したい。当研究所は当面増配基調が続くと予想。自己株取得にはもう少し時間がかかる可能性があるとみる。
・リスクファクター ~金融市場の動向、与信費用等
・アナリストの投資判断 ~出遅れ感等も背景に当面堅調推移が続くと予想
株価は直近で15年以来8年ぶりの高値圏まで上昇。当研究所の24/3期予想PERは10倍台、実績PBRは0.6倍台となり、同社の過去5年平均を上回る。株価指標の割安感は薄れたが、日銀の金融政策のさらなる修正と金利上昇への期待はここにきて高まりつつあり、同社の増益や増配の見通し、他メガバンクの株価と比べた出遅れ感なども下支えに、株価は引き続き堅調な推移が続くと予想。上値を試す展開が続くとみる。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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