【日経QUICKニュース(NQN)】米半導体大手エヌビディアのジェンスン・ファン最高経営責任者(CEO)は29日に米紙ニューヨーク・タイムズが開いたイベントで、海外に依存せず米国内で半導体を生産する米バイデン政権の目標について「今後10~20年は現実的ではない」と語った。半導体は世界中から異なる部品を数多く調達して生産されており、海外の部品供給網からの脱却には時間がかかるとの見解を示した。
AI(人工知能)関連企業が人間の知能を超える汎用人工知能(AGI)を開発するまでに「10年かかるだろう」とみていた。それまでは医薬品の研究や半導体設計など特定の目的に合わせたAIの開発が進むとコメントした。
自身の経営スタイルについて、直属の部下が50人と通常のCEOよりかなり多いことを明らかにした。経営上の層数が少なくなり、効率的な情報の流れになるため好ましい状況だという。ファン氏は「CEOに報告する人々(直属の部下)はゲームの最前線に立つべきで、信じられないほどの優れた技術を持っており、ほとんど管理する必要はない」と述べた。