【NQNニューヨーク戸部実華】画像処理半導体(GPU)のエヌビディアが21日夕に発表した2023年11月~24年1月期決算は、売上高が前年同期比3.7倍の221億300万ドルだった。QUICK・ファクトセットがまとめた市場予想(204億ドル)を大幅に上回った。人工知能(AI)向けの需要拡大の追い風は続く。24年2~4月期の業績見通しも市場予想以上となった。時間外取引で株価は上昇している。
11~1月期の売上高を部門別でみると、主力のデータセンターは5.1倍となり、市場予想以上に伸びた。ゲームは56%増、映像編集や3次元(3D)と拡張現実(AR)などの設計を含む企業向けプロフェッショナル・ビジュアライゼーションは2.0倍となった。一方、自動車は4%減った。
特別項目を除く売上高総利益率は76.7%と、市場予想(75.4%)を上回った。純利益は8.7倍の122億8500万ドル。特別項目を除く1株利益は5.16ドルと市場予想(4.59ドル)以上だった。
2~4月期の売上高はレンジの中心値で240億ドルを見込み、市場予想(222億1000万ドル)を大幅に上回る。特別項目を除く売上高総利益率の中心値は77.0%と、市場予想(75.5%)以上を見込む。
21日の時間外取引でエヌビディア株は上昇している。通常取引を前日比2.85%安の674.72ドルで終えた後、終値を一時8%強上回った。同社は米東部時間17時から決算説明会を開く。