【QUICK Market Eyes 阿部哲太郎】11月12日の東京株式市場で、鋳鉄品メーカーの大和重工(5610、スタンダード)がストップ高(制限値幅の上限)の1445円で買い気配。11日MBO(経営陣が参加する買収)を実施すると発表したのを好感した買いが優勢となっている。田中宏典代表取締役社長が保有するTコーポレーション(広島市)が1株1620円でTOB(株式公開買い付け)により、大和重株の全株取得を目指す。
大和重はMBOに賛同しており、TOB成立後は上場廃止となる見込み。実施の理由として競争力強化などの中長期的な施策を実施しやすくするとともにスタンダード市場の流通株式時価総額基準への不適合の可能性、上場継続によるメリットの減少などを挙げた。