米議会上院の銀行住宅都市委員会が2月6日、ビットコインなど仮想通貨について公聴会を開催することが明らかになった。米証券取引委員会(SEC)のジェイ・クレイトン委員長と、米商品先物取引委員会(CFTC)のクリストファー・ジャンカルロ委員長が証言する。仮想通貨を巡る詐欺や、仮想通貨技術を使った資金調達(ICO)への規制について、議員から質問が出る見通しだ。
SECは1月30日、6億ドルを調達したとされるICOを差し止めたばかり。昨年秋には中国や韓国がICO規制を打ち出している。3月19~20日にアルゼンチン・ブエノスアイレスで開かれる20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、仮想通貨やICOへの規制が議論の対象となる可能性が高い。立法権限を持つ米上院での公聴会開催は、こうした仮想通貨を巡るグローバル規制の議論と連動した動きとみられる。
ダウ・ジョーンズ通信によると、SECのクレイトン委員長は昨年12月、ビットコインなどの仮想通貨市場に大量の資金が流れ込んでいることに注意を呼び掛け、規制が緩い同市場は個人投資家にとってリスクに満ちていると警鐘を鳴らした。SECは特に、ICOを厳しく取り締まっているという。
SECのクレイトン委員長は1月24日、ビットコイン先物を規制するCFTCのジャンカルロ委員長とともに米紙ウォール・ストリート・ジャーナルに寄稿し、「SECは資源の大部分をICOに向けている」と強調していた。
(QUICKデリバティブズコメント)
※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。
※関連記事はこちら http://www.quick.co.jp/5/article/13435