ゴールドマン・サックスは18日付のリポートで、「2018年1~3月期(1Q)の期間中に買いを増やしたヘッジファンドの数が最も多かったのはフェイスブックだった」と指摘した。同社が米証券取引委員会(SEC)への届出書をもとに848のヘッジファンド(運用資産2兆3000億ドル、うちロングが1兆6000億ドルでショートが7020億ドル)を対象に調べた。それによれば、53のヘッジファンドがフェイスブックの新規の買いポジションを構築し、60のヘッジファンドが追加の買いを入れ、53のヘッジファンドは一部売却・完全売却に動いたという。
一方、売りを増やしたヘッジファンドの数が最も多かったのはアマゾン・ドットコム、次いでアップルだった。米検索大手グーグルの親会社であるアルファベットは9位、ネットフリックスは17位となっており、フェイスブックを除いてFAANG銘柄が売られやすい状況だったことが分かる。アップルに関してはiPhoneXの需要鈍化を受けて新型機種への期待も高まっていない状況だっただけに、既にヘッジファンドが買いを減らしたり、売りを増やしていたとすれば、今後の大きな混乱は見送られそうだ。
(片平正ニ)
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