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親デモ派銘柄も親中派企業も😫 勝者なき香港株式市場 出口見えず4ヵ月目

記事公開日 2019/10/10 17:06 最終更新日 2019/10/10 17:06 中国・韓国・アジア NBA ティファニー デモ ハンセン指数 香港 NQNセレクト

NQN香港=桶本典子、写真=Anthony Kwan/Getty Images

香港でのデモの長期化と過激化に従い、外国資本を含め企業が巻き込まれるケースが増えてきた。デモ隊援護に通じる言動で中国政府から圧力を受ける企業や団体がある一方、親中的な態度がデモ隊の反感を買い施設が破壊の対象になる企業も多い。4カ月目に入った香港の抗議デモに収束の兆しがみえず、投資家は苦悩している。

デモを巡る動きはプロスポーツにも及んでいる。米プロバスケットボール協会(NBA)は、人気チーム「ヒューストン・ロケッツ」の幹部が香港の抗議デモを支持する内容をネットに投稿した問題を発端に、中国側との対立が激化している。米宝飾品のティファニーは、片目を覆った女性モデルの広告が片目を失明したデモ参加者を想起させるとして中国で批判された。米アップルも、地図アプリが警察の位置情報をデモ隊に把握させる一助となっているとして、中国共産党機関紙の批判を受けた。

★キャセイ株は10年ぶりの安値圏

こうしたデモを巡る中国政府からの圧力を象徴するのが、キャセイパシフィック航空の人事だろう。香港のナショナルフラッグである同社は、中国ナショナルフラッグの中国国際航空と株式を持ち合って中国事業に力を入れていたが、従業員のデモ参加を発端に中国当局の非難を浴び、トップ辞任まで追い込まれた。8月の騒動は一段落付いたものの、株価は10年ぶりの安値圏から抜け出せていない。

★香港鉄路(MTR)は7月の高値から急落

一方、駅閉鎖などのデモ阻害措置を講じたとしてデモ隊からの攻撃対象となっているのは、鉄道運営の香港鉄路(MTR)だ。「覆面禁止規制」に反発しての前週末のデモ激化で多くの駅が壊され、10日時点でも一部の駅の閉鎖が続く。株価は7月中旬に付けた年初来高値から、2カ月半あまりで2割超も下落した。

日本食品などの輸入販売を手がける優品360控股や、香港や中国で吉野家などを運営する合興集団も、トップの親中的な言動で店舗が破壊され、株価は低迷している。「VANS(バンズ)」ブランドを運営する米アパレルのVFコーポレーションは、香港民主運動のシンボルをデザインした靴を同社主催のコンテストの審査対象から外してデモ隊の怒りを買った。

この状況では、投資家はデモの影響を受けにくい銘柄を探すという消極姿勢を取らざるを得ない。資金の避難先銘柄の条件はまず「香港企業ではないこと」(騰祺基金管理の沈慶洪・投資管理役員)。しかし、中国建設銀行など香港で支店を展開する中国系銀行もデモ隊にATMを壊されるなどしており、香港企業以外も安全とは言えない。市場参加者からは「医薬品など中国の内需株なら避難先になるのではないか」(耀才証券の植耀輝・研究部総監)と苦しげな声が聞かれる。

「デモはおさまらないだろうが、株式市場では織り込みが進み、材料としての比重は小さくなる」(騰祺基金管理の沈氏)との冷静な見方はある。とはいえ、どの銘柄を買っていいか分からない状況は、やはり香港株全体の重荷だ。ハンセン指数の先行きには「年内に2万4000台に下落してもおかしくない」(耀才証券の植氏)との警戒も強まっている。

※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。


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