16日の米国株式市場でウォルマートが大幅反発。2月以来、半年ぶりの高値となる100ドルを突破する場面があった。終値は前日比9%高の98.64ドルだった。朝方発表した2018年5~7月期の決算で調整済み1株あたり利益が1.29ドルと、市場予想(QUICK・ファクトセット、1.22ドル)を上回った。
売上高は前年同期比3.8%増の1280億ドル(市場予想は1259億ドル)。来店者数が増えたことで食料品などの売り上げが好調となり、既存店売上高は4.5%増とここ10年あまりで最も増加率が大きかった。「対アマゾン」で力を入れているネット通販の伸びも貢献しているようだ。
著名コメンテーターのジム・クレーマー氏は16日の米経済専門チャンネルのCNBCで「FANGを見直し、ウォルマート、アップル、ネットフリックス、米検索大手グーグルの親会社であるアルファベットで構成される『WANG』という新しいグループを見るべき時かもしれない」と指摘した。
※QUICK FactSet Workstationより
FANGは言うまでもなくフェイスブック、アマゾン・ドット・コム、ネットフリックス、グーグルといった主力ハイテク株のグループ。QUICK FactSet WorkstationでFANGとWANGを指数化したところ、16日時点でFANGは年初来で33.72%上昇しているが、7月25日をピークにして上値が重くなっている。一方、WANGは17.85%上昇し、ウォルマートの急騰を受けて年初来の高値を更新してきた。ウォルマートやアップルの一段高に期待を持つなら、WANGに上昇余地があるのかも知れない。(松下隆介、片平正ニ)
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