QUICKコメントチーム=松下隆介
金融市場で大きなイベントが相次いだ前週、米上場投資信託(ETF)市場では米大型株への資金流入が目立った。流入超額は15億ドルで、2週ぶりの大きさだった。米中貿易問題の深刻化などで株式相場が大きく値下がりする一方、米連邦準備理事会(FRB)の利下げを受けた株式相場の下支え期待などを理由に、押し目を買う動きが根強かったようだ。金・銀や米国債などにも資金が向かった。
一方で、欧州や新興国、日本からは資金流出が目立った。新興国株は16億ドルの流出超と、5月13~17日以来の流出規模だった。6000万ドルと小幅ながら日本株からは3週連続の流出だった。日本株は年初からの累計で58億ドルの流出超と、主要なETFセクターで完全な「一人負け」となっている。
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