開示会社:レナサイエンス(4889)
開示書類:維持血液透析を支援する人工知能(AI)を活用したプログラム医療機器の薬事承認のための臨床性能試験における目標症例数登録達成のお知らせ
開示日時:2025/04/09 15:30
<引用>
当社は、安全・安心な維持血液透析を支援する人工知能(AI)を活用したプログラム医療機器を開発しています。このプログラム医療機器の性能(予測精度)を評価するために、国立大学法人東北大学、聖路加国際病院など国内8医療機関で、薬事承認のための臨床性能試験1)を実施しています(臨床性能試験調整医師は東北大学大学院医学系研究科腎・膠原病・内分泌内科学分野田中哲洋教授)。この度、登録患者数が目標症例数(150例)に到達しました。今後取得した結果を解析し、治験総括報告書に纏める予定です。
<引用詳細>
本プロジェクトは、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)による令和5年度「医療機器開発推進研究事業」に採択(研究代表機関は東北大学)され、開発したプログラム医療機器が維持血液透析患者における最適な透析条件(除水量など)を予測する性能の評価試験を2024年10月より実施しております。国内約35万人の末期腎不全患者が、廃絶した腎臓の代わりに除水と老廃物の除去のための血液透析を週3回実施しています。血液透析医療において、最も重要な医療課題は「適切な除水」であり、最適な除水量の設定は最も医師が苦心する課題です。除水不足は心肺機能に障害を与え、過度な除水は透析中の低血圧を生じ、気分不良、意識消失といった有害事象をもたらします。透析病院では多くの患者さんに対して、1名の医師、数名の看護師や臨床工学技士の少ないスタッフで治療を行っており、有害事象が発生するとスタッフの負担は大きくなります。本プログラム医療機器は、東北大学、日本電気株式会社(NEC)及びNECソリューションイノベータ株式会社(NES)との共同で開発したもので、透析専門医の設定する目標除水量を模倣学習し、非専門医など経験の少ない医師に対して専門医と同等の精度で目標除水量を提示します。経験豊かな透析医師は、除水量を、1)前回の透析終了後からの体重増加量、2)設定ドライウェイト2)と透析前体重との差、3)患者の状態(顔・下肢のむくみ、排便状況、睡眠、食事摂取状況など)を総合的に勘案して、経験(暗黙知)で設定しています。しかし、透析治療に必要な専門医数が1万2千人であるのに対して、実際の専門医は4千人程度であり、非専門医(透析専門医あるいは透析指導医以外)が透析医療に従事せざるを得無い状況です。厚生労働省資料(※H19年調査厚生労働省資料)においても、「透析医が必す担当する」は54.1%です。例えば、岩手、福島などの地方では50%が非専門医であり、地方における専門医不足の傾向があることがわかっています。このため、多くの透析施設では専門医の指示の元で非専門医や経験豊富な看護師、臨床工学技士が除水量設定を補助しているのが現状です。この医療課題を解決するために、安全・安心な維持血液透析を支援するAIを活用したプログラム医療機器を開発しています。このプログラム医療機器は、約3,000症例(国内透析患者の1%程度)におよぶ透析治療情報をAIに学習させることで、透析専門医の治療を模倣し、透析専門医と同等の予測を非専門医に提供します。非専門医が本プログラム医療機器を用いることで、非専門医の知識及び経験を補い、透析患者に対する適切な維持血液透析治療の施行に寄与することが期待されます。また、適切な除水設定による透析は血圧低下など有害事象の発生を抑制することが期待されるため、患者自身の負担も軽減されQOLの向上にも寄与すると考えます。本プログラム医療機器を臨床現場で活用するため、2024年3月にニプロ株式会社と事業化に向けた共同開発契約を締結しております。尚、本件による業績への影響は現時点では特にありません。
免責文:
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