セイコーエプソン(6724)が31日の取引時間終了後に発表した2017年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比26%減の345億円だった。併せて2018年3月期の純利益予想を前期比6%増の510億円と、従来予想から70億円引き下げた。米国の税制改正を背景にした繰り延べ税金資産の取り崩しが響く。
一方で、想定為替レートを円安方向に見直し、売上高に当たる売上収益については前期比8%増の1兆1100億円と、従来予想を400億円引き上げた。インクジェットプリンターや産業用ロボットの販売は堅調だという。
決算や業績予想修正による株価インパクトを統計的に数値化したQUICKの「決算スコア」は、今回の結果についてマイナス2.13とネガティブに評価した。
しかし繰り延べ税金資産の取り崩しに伴う利益の減少は一過性であることから、早晩見直しの目が向けられる可能性もある。