QUICKコメントチーム=池谷信久
12日に発表された12月のユーロ圏の鉱工業生産指数は前月比で2.1%低下した。約4年ぶりの大幅低下となりQUICK FactSet Workstationによる市場予想(1.6%低下)も大きく下回った。中国経済の減速の影響を受けやすいユーロ圏の経済指標は下振れするものが増えており、経済指標の結果と市場予想との乖離(かいり)を示すエコノミック・サプライズ指数はマイナス圏に沈んでいる。
エコノミック・サプライズ指数が👆向きの米、👇向きのユーロ圏
これに対して米国は上振れする経済指標が増えておりサプライズ指数は10日に18年4月以来の1年10カ月ぶりの高水準をつけた。経済指標の格差などから外為市場ではユーロ安が進んでいる。対ドルでは19年10月以来の安値を下回り、17年5月以来2年9カ月ぶりの安値を付けた。
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