QUICK資産運用研究所=西田玲子、西本ゆき
りそなアセットマネジメントは30日、「りそな・リスクコントロールファンド2020-02(愛称:みつぼしフライト2020-02)」(AJ211202)を繰り上げ償還すると発表した。新型コロナウイルス感染拡大による世界的な市場の混乱を受け、基準価額があらかじめ下限に定めていた「確保ライン」の9500円まで下落したためだ。単位型の投資信託「みつぼしフライト」のシリーズで6本を運用していたが、繰り上げ償還を決めたのは今回が初めて。
「みつぼしフライト」は世界の株式や債券、不動産投資信託(REIT)などに分散投資するバランス型の投信。投資環境に応じて組み入れ資産の配分比率を変更し、価格変動を抑えながら確保ラインを上回る水準での運用を目指している。
■設定から1カ月で償還
今回の局面では2月下旬から3月初旬にかけて債券など安全性の高い資産の組み入れを最大まで増やし、3月中旬以降は短期債や現金での運用に切り替えた。「2020-02」は2月17日に設定されたシリーズ最新のファンドだが、3月30日に基準価額が確保ラインまで下がり、運用期間1カ月あまりで繰り上げ償還することになった。同30日時点の純資産総額(残高)は約212億円。りそなアセットマネジメントは「市場の混乱期において、基準価額の下落を5%に限定し、一旦お客さまへご資産をお返しすることとなりました」としている。
同シリーズの繰り上げ条件は、(A)基準価額が確保ラインまで下落した場合か、(B)基準価額と確保ラインとの差が 20 営業日連続して 50 円未満となった場合。「2020-02」は(A)のケースに当てはまった。シリーズ第一弾の「2019-03」も基準価額がこのラインに接近し、30日まで8営業日連続で(B)の「50 円未満」に該当中。運用継続に黄信号がともっている。
31日には「みつぼしフライト」シリーズの「2020-03」(AJ211203)と、追加型の「リスクコントロール・オープン(愛称:みつぼしクルーズ)」(AJ311203)が新たに設定される予定。資金の集まり具合や今後の運用状況が注目される。
「2020-02」を販売したのは、りそな銀行と埼玉りそな銀行。このシリーズには確保ラインを下回ることなく繰り上げ償還する「保証契約」が付いているため、償還価額が9500円を割り込むことはない。投資家は特別な手続きをしなくても、4月16日に償還代金を受け取れる。4月2日までに換金を申し込めば、前倒しで入金される選択肢もあるという。換金手数料はかからない。
損失限定型のファンドでは、アムンディ・ジャパンが運用する追加型の「アムンディ・ダブルウォッチ」(58311161)の繰り上げ償還が26日に決まったばかり。投信市場や個人の資産形成に対する新型コロナの影響が一段と広がっている。