
※NRIの決算説明会のテキストマイニング
4月28日に野村総合研究所(NRI、4307)が開催した決算説明会は新型コロナウイルスで苦慮する経営者の一面が透けて見えた。SCRIPTS Asiaが説明会をテキスト化したデータをテキストマイニングすると、「テレワーク」が比較的大きく表示される。説明会の詳細を確認すると、アナリストからはNRI社員のテレワークによる事業への影響に関する質問があった。此本臣吾社長は「(テレワークが)制約になってコンサルティングのほうは受注活動が停滞するのは、この夏場ぐらいまでは致し方ない」「テレワークによってコミュニケーションの質が落ちてしまうことに対してのリスクをしっかりとモニターする」と応じている。
興味深いの社会的な行動変容をビジネス機会ととらえ始めている点だ。此本社長は「宴席もない、海外出張もない。会議はあるかもしれませんけれども、それで通常のときよりも今のほうが経営者の方とのコミュニケーションの量は、私なんか多いぐらいなんですね。よくZoomやSkypeを使って、いろんな話をしていますけれども」という。そのうえでビジネスモデルのデジタル変革を肌で感じ取っているようだ。
「一番重要なことは今はまだそういう、企業の経営者とかいう方の頭の中にある構想」であり、「これから少なくとも今年、来年、再来年ぐらいまでは、今までなかったようなタイプのOAの投資であったりDXの投資が起こるだろうなと思っている」としていた。突如として発生した短期間によるパラダイムシフト。NRIの経営陣が今後、市場にどういったメッセージを送るかで株価に付されるプレミアムが変わってくるかもしれない。
※NRIの決算詳報:https://moneyworld.jp/news/MDK5356_ainews