東証REIT指数が戻り高値を付けたあともみ合いの様相を強めている。方向感の見極めが難しいものの、市場では上値余地を指摘する声が聞かれ始めた。ゴールドマン・サックスは6月24日付のリポートで、アジア・太平洋地域の経済活動が新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大が落ち着く中で徐々に再開されるにつれ、「投資家の関心は回復の道筋と低金利が長期化するなかでの利回り追求に向かうと予想される」との見解をしめした。
その上で「過去のパフォーマンスの分析結果に基づき、当社は現在の環境(低金利と低い経済成長率)は市場全体に対するアジア・太平洋地域のREITのアウトパフォーマンスを促すと考える」と指摘。相対的に持続可能な回復が見込め、資金調達リスクに対する懸念が小さく、利回りおよび成長見通しが良好なREITを選別したという。
J-REITに関しては買い推奨銘柄でプロロジス(3283)、売り推奨銘柄として日本ビルF(8951)、JRE(8952)、大和オフィス(8976)を挙げた。(QUICK Market Eyes 片平正二)