富士ソフト(9749)が8月13日にオンラインで開催した2020年1~6月期連結決算の説明会では「ライセンス(マイクロソフト365やアマゾン・ウェブ・サービスなど他社クラウドサービスのライセンス)」「プロダクト(自社製品や他社ライセンスの部門)」「人材」などが焦点になっていた。説明会の内容をテキストマイニングして分析した。
20年1~6月期の売上高は1225億円と前年同期比7.9%増えた。プロダクト・サービス部門が好調だった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴うリモートワークの普及により、ライセンス販売が全体をけん引した。Wi-Fiモバイルルータ―など自社製品の販売も伸びた。
システム構築部門でも製造業向けや、巣ごもり消費拡大の恩恵を受けた電子商取引(EC)のサイト構築などが増収につながった。
説明会では新型コロナ感染拡大の影響について、自動車を含む製造業やサービス業で国内外で「投資抑制の傾向が出てきている」との認識を示した。一方で働き方や生活様式の変化でDX(デジタルトランスフォーメーション)に関する部分の投資は継続して拡大するとの見通しを示した。
アナリストやマスコミの質問では人材のマネジメントにも強い関心が集まった。坂下智保社長は、ライセンス販売を中心に「業種・業態ごとにかなり強弱があるのでインフラやECへの人材のシフトを進めている」と説明。先行きのために人材の先行投資を着々と進めている、と強調した。(QUICK Market Eyes 阿部 哲太郎)