【QUICK Market Eyes 大野 弘貴】2日の米株式市場の時間外取引でセキュリティー対策ベンダーのクラウドストライク・ホールディングス(CRWD)が急落し、一時は通常取引の終値比8%安の131ドル近辺まで下落した。この日の夕方にクラウドストライクが発表した決算は市場予想を上回ったものの、利益確定売りが優勢となったようだ。
2020年5~7月期決算は、売上高が前年同期比83%高の1億9897万ドルと四半期としては過去最高を更新した。調整後の1株利益は0.03ドルだった。FactSetがまとめた市場予想の売上高(1億8860万ドル)、EPS(0.01ドルの赤字)をそれぞれ上回った。
主力の継続課金部門の売上が88.8%増加した。ジョージ・クルツ最高経営責任者(CEO)は決算資料で「企業が旧式のシステムから最新のクラウド技術への意向を加速すると言った良好な競争環境と長期的な事業環境への追い風が当社の成長を支えている」と述べている。
併せて発表した21年1月期通期の売上高予想は8億910万~8億2670万ドルと、従来予想の7億6120万~7億8260万ドルから上方修正された。一方、株価は年初来で184%超上昇していたこともあり、決算発表後の初動は利益確定とみられる売りに押される展開となった。