【QUICK Market Eyes 大野 弘貴】4日の米株式市場で電子契約サービスのドキュサイン(DOCU)が大幅に3日続落し、10.64%安の216.26ドルで終えた。ドキュサインの株価は年初来で3倍以上に上昇していたことによる利益確定売りや、株式市場全体のリスクオフ基調に押され大幅安となった。
※ドキュサインの株価
ドキュサインが3日夕に発表した2020年5~7月期決算は、売上高が前年同期比45%増の3億4200万ドル、調整後の1株利益(EPS)は0.17ドルだった。FactSetがまとめた市場予想の売上高(3億1800万ドル)とEPS(0.08ドル)をそれぞれ上回った。主力のサブスクリプションの売上高が47%増となった。
■強気なCEO
ドキュサインのダン・スプリンガー最高経営責任者(CEO)は決算資料で「加速するデジタル世界で、電子的及びリモートでの同意の必要性はかつてないほど高まっている。ドキュサインはあらゆる規模の組織にとって必要不可欠なクラウドソフトウエア・プラットフォームになりつつあると確信している」と、強気の見方を示した。併せて発表した8~10月期の売上高は3億5800万~3億6200万ドルと、市場予想(3億3500万ドル)を上回っての着地を予想する。
エバコアISIは4日付リポートで、「ドキュサインの株価はここ数日の市場全体におけるリスクオフにより大幅下落しているが、今後数週間で株式相場全体がさらに下落基調を強めれば、ドキュサイン株には興味深いエントリーポイントが生まれる」と強気の見方を示した。また、決算を受けて、目標株価を210ドルから250ドルに引き上げた。