17日の米国市場で電気自動車(EV)大手のテスラ(TSLA)が続落し、4.14%安の423.43ドルで終えた。主力ハイテク株が軒並み下げる中、モメンタム株の代表格であるテスラも売りが優勢だった。
ただ、22日にバッテリー・デーのイベントを控え、各社からは改めて関心を寄せるリポートが相次いだ。ベアードは17日付のリポートで「テスラは年次株主総会と同時に、バッテリー・デーのバーチャルイベントを開催する予定だ。低コストの新しいバッテリーを実現する可能性と、生産能力を大幅に増やすための製造戦略を発表すると思われる」と指摘。その上で「バッテリーとソフトウェアの機能を活用し、ストレージ資産自体の所有と管理を試みる可能性がある」と長期的な成長の可能性を指摘しつつ、テスラ株は決算や新車発表イベントなどの後、週間で平均マイナス4%、月間で平均マイナス2%と下げていたことも紹介し、投資判断の中立、目標株価332ドルを据え置いた。
モルガン・スタンレーは17日付のリポートで、「テスラとバッテリー市場の物語が変わる可能性がある」として7つの注目点を指摘。バッテリーの生産拡大などに注目しつつ、投資判断の中立(イコールウエイト)、目標株価272ドルを据え置いていた。(QUICK Market Eyes 片平 正二)