29日の米国市場でスマートウォッチなどのウエアラブル機器を手掛けるフィットビット(FIT)が6日続伸し、5.77%高の6.96ドルで終えた。
アルファベット(@GOOGL/U)傘下の米検索大手グーグルによるフィットビットの買収に関して、ロイターがこの日、「欧州連合(EU)が独占禁止法上の承認を獲得する見通しとなった」と報じたことが好感された。買収期限は12月23日だが、期限前に決定される可能性があるという。
報道を受けてドイツ銀行証券は29日付のリポートで「グーグルはフィットビットのデータを制限することを約束するとともに、ウエアラブルのライバルたちが基本OS『アンドロイド』のアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)を利用してアンドロイドプラットフォームに接続しやすくすることも提案した」ことに着目。買収完了に向けたハードルはまだ残っているとしつつ、「グーグルがEUの独占禁止法に関する懸念を満足しているようで、ゆくゆくは他の地域からの懸念にも対応できるものと期待している。買収完了を信じている」と評価していた。(QUICK Market Eyes 片平 正二)