1日の米国株式市場で家庭雑貨小売り大手のベッド・バス・アンド・ビヨンド(BBBY)が大幅に続伸した。日中取引の終値は前日比25.13%高の18.745ドルだった。決算が市場予想を上回り、好感した買いが膨らんだ。
ベッド・バス・アンド・ビヨンドが1日に発表した2020年6~8月期決算で、売上高は前年同期比1%減の26億8800万ドルで、市場予想の平均(26億3030万ドル)を上回った。また一株当たり利益(EPS、Non―GAAP)は0.5ドルで市場予想(0.3ドルの赤字)を上回った。
既存店売上高は16年12~2月期以来の増加に転じ、前年同期比6%増えた。また実店舗での売上高は同12%減ったが、デジタルチャネルが89%増えて全体を支えた。
同社のマーク・トリットン社長兼最高経営責任者(CEO)は「(新型コロナウイルスの感染拡大に伴い)家庭が生活の中心になった今、当社は顧客のニーズの変化に機敏に対応し続けている。BOPISや非接触型のカーブサイド・ピックアップ・サービスへの対応が引き続き好調であることは喜ばしいことだ。また、最近は新たに即日配送サービスを開始し、当社での買い物がさらに容易になると確信している」と述べた。BOPISはEC(電子商取引)で買い物した商品を実店舗で受け取るショッピングスタイル、またカーブサイド・ピックアップは受け取り場所を駐車場にしたスタイル。
ベアード・エクイティ・リサーチは1日付リポートで、「大きな利益改善のチャンスがすぐに訪れる。6~8月期の調整後粗利益の伸びは以前公表した会計基準の変更による恩恵を受けた一方で、製品ミックスがデジタルへ大きくシフトしたことも寄与した。今回の背後にある推進要因は店舗ベースのデジタル注文処理の強化、プロモーション、値下げに関する規律の強化などで、ある程度持続可能であることが証明されるはずた。店舗ネットワークの最適化など、リストラクチャリングや製品コストの削減を考慮すると同社の23年度までの利益向上が続く可能性があると考えている」と指摘した。(QUICK Market Eyes 川口 究)