トレーダーや―ファンドマネジャーといったプロの市場関係者からQUICK Market Eyesが毎週末に生声を拾う名物コーナー「来週の展望」。9日に公開した調査結果では上値を期待する声が目立ったのが印象的。来週の日経平均株価の予想平均レンジは2万3167円~2万3929円だった。
「不透明要因は結構あると思いますが、カネ余りには勝てそうもない? 先物のショートも踏みつつありそう(邦銀)」
「東証マザーズ指数が強いですね。日経平均もそうですが、ここで利益確定の売りが出ても安くなったところでの押し目買い意欲も強そう。相当下値は底堅いかと(国内証券)」
「引き続き、環境は悪くない。ただ、米株市場はいい方向ばかり織り込んでいる。バイデン勝利確率の上昇で、法人税引き上げも財政支出で相殺との見方。ただ、7日の副大統領候補の討論会でもハリス氏がバイデン氏が大統領就任初日にも法人税率を上げるような発言をしていたので、株式市場の動きは前のめり過ぎか。FDAの審査が時間を要することで、ワクチン承認も早くても11月下旬か。上値は重くなると予想。日本株については、NTTドコモのTOBの4兆円分が市場に出回る計算になるので、需給環境は良好。下値は底堅いか(外資系証券)」
「海外投資家が日本株をかなり売り越してますね。現物株だけでも4週連続ですか。そろそろ買い戻しを期待したくなりますけどね。直近でも4月に5週、6月に4連続で売り越した後に買い越しに転じたので(国内証券)」
「SQに絡んだ仕掛けで日経平均は高値をつけましたが、これが当面の上値メドとなりそうですね。指数寄与度の高いファーストリテイが年初来高値をつけてますが、来週の決算前後で指数もろとも大幅安とならないことを祈りたいです。日経VIとVIXのギャップが気になってます。ちょっと楽観すぎやしませんかね?(国内証券)」
「日経平均は好調でも、TOPIXが9月30日の高値を超えられていないのは気になります。日本株が堅調と言ってもまだら模様ですね。来週は追加の経済対策を巡ってレンジ内で上げ下げの展開ではいないでしょうか。大統領選挙はバイデンさん優位でいくんですかね? 過去に下馬評が覆ったこともありますし、来週はテレビ討論会に注目ですね。相場は楽観にやや傾いており、大統領選挙後に材料出尽くしで調整するかもしれず、先行きは慎重です。バイデンさんの増税についても詳細が分かっていないですし(ファンドマネージャー)」
「今の時期は後から振り返ってみれば、コロナ禍から景気回復局面と捉えられ、悲観するような時期ではないんでしょうね。来年1~3月期には増益に転じることが見込まれ、足元ではまだ景気対策も打ち出される状況ですから。来週は大統領選に絡んでサプライズがなければ、レンジ相場が続くのでは? トランプ氏が形成を逆転するとか。リモート形式で討論会に臨むんでしょうか? 気がかりです。大統領選挙が終わるまでは様子見継続です(運用会社ストラテジスト)」
※「来週の展望」をテキストマイニングすると、米政局への関心の高さが浮かび上がる結果に
「バイデンさんが優位で、民主党の追加経済対策も規模が大きく、期待を高めてますね。支持率に変化があるとすれば、ハリスさんが結構左派的ですので、そうした面を嫌気して、トランプ大統領に票が流れるということもありそうですが。順当にいけばバイデンさんでしょうね。日本株に関しては外部環境以外では、徐々に景気回復も意識されてきているのではないでしょうか。小売りの6~8月期決算も堅調ですね。来週はファーストリテイと今日の安川電の決算を受けて、関連する企業での物色が強まりそうですね(国内証券)」
「8月14日から高値更新を続けて上昇トレンドが継続しているね。それぞれの高値を結んだ先が2万3800円に当たるから、来週も更新する展開に期待したいね。追加経済対策のニュースフローで動くんだろうけど、このまま大統領選挙が終わるまでには歩みよる姿勢を続けてほしいね。日本株は業績の良いところ、配当水準が維持されるところなどを中心に物色される流れが変わらないかな(国内証券)」
「米追加経済対策への懸念は、マーケットに大きな影響を与えにくくなってきているので下値リスクは乏しいが、上値を切り上げるような材料も乏しい。米決算シーズンに入り、個別物色が中心となるため指数はレンジ相場が続くだろう(国内証券)」
「大統領選挙後の経済対策への期待感から米国株が堅調を維持するなら、日本株も徐々に上値を切り上げていくのでは? マザーズ指数も堅調なので、マーケット環境は悪くない(国内証券)」
「レンジは前引け±300円で。飯塚幸三氏、かつて日本学術会議の委員長だった。まあ霞が関の学者なら入るよね。学術会議は行革対象byたろー(外資系)」
「決算始まりますね。出てきた数字へのリアクションが素直なものとそうでないものの差が激しくなりそう。指数は動きそうにないと思いますが、あるとすれば上方向じゃないですか? 見ているもの見えてないもの気付かれているもの、そうでないものに注意していきたいと思います(大阪のディーラー)」
「何が変わったのという話ですが、2万4000円抜くのは厳しそう(国内証券)」
「日米とも決算発表シーズン入りで視点はマクロからミクロってところでしょうか。そのため指数の動きは限定的とみます。ただ(トランプ大統領の新型コロナ感染という)オクトーバー・サプライズがいまいちだったみたいですから、第2弾があるとボラが上がりそうですね(調査会社)」
「なぜか強いんですよね。日経平均は新型コロナ前の水準を回復していますが、TOPIXまだまだ下ですよね。実体経済もコロナ前のどの水準まで回復できるか不透明感がありますよね。長期の投資家はキャッシュを握りしめて待つ局面。待ってばっかりだと空振りかも知れませんがw(国内証券)」
「騰落レシオが130を超えており、そろそろ目先の天井は近い?(国内証券)」
「想定以上に上がりました。2万4000円突き抜け期待です。大統領候補のテレビ討論会次第なんでしょうがまた外部要因に振らされるんでしょう。決算も少しずつ始まってますが緊急事態宣言から半年、企業の対応では明暗がはっきり分かれてます。良い企業はとことん良い、対応に後れをとった企業は淘汰されていく・・・。年末にかけてより一層、差がでてくるでしょうね。注目したいところです。BBGでMVPというその日アクセスが多い人ランキングみたいのが出せるんですが、某社のアナリストが急激に伸びてるらしいですよ。。。(国内証券トレーダー)」
「ちょっと上抜けてきた感じですが、きょうに至っては年金、生保さんしかり国内勢は売りが多いです。ちょっと早い気もしますが、政策保有株なんかの売りも出てますね。GoToイートも始まりましたし、外食中心に景気が回復して欲しいですね。日経平均もSQ値を抜いて、Goto高値へ!(国内証券トレーダー)」
「日本はボラが下がってますが、長いところは買われてじり高が予想されている感じですね。米国で追加経済対策がまとまれば上には行けるでしょうけど、大統領選挙の手前で余計な材料でバタバタしましたので、来週は仕切り直しでしょうね。トランプさん勝利ならサプライズ買い、もしくはバイデンさんが圧勝すれば大丈夫でしょうね。トランプさんが負けてごねるのが一番困りますね(邦銀)」
「第2回目の大統領候補のテレビ討論会と追加経済対策の与野党協議が注目ですね。ペロシ下院議長がどっちつかずの発言してますが、トリプル・ブルーになったらどうなるのでしょう♪ 英政府が欧州連合(EU)との通商協定の交渉期限として設定した15日を控えてブレグジットにも注目してます(地銀運用担当者)」