19日の米国市場でビデオ会議システムを手掛けるズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(ZM)が3日続伸し、1.67%高の568.34ドルで終えた。一時は588.84ドルまで上昇して連日で上場来高値を更新し、逆行高となった。
14日にアナリスト説明会を開いて以降、成長期待から強い流れが続いた。米ジョン・ホプキンス大学によると19日に世界の新型コロナウイルス(COVID-19)の感染者数が4000万人を突破し、3000万人を突破した9月17日から1カ月で1000万人増えて感染再拡大が強まっていることも、ズームのビデオ会議システムに対する需要を高めるとの思惑を呼んだ。
JPモルガンは19日付のリポートで、3月27日と7月31日に行ったビデオ会議システム市場のシェアを分析。ズームは1日当たりのアクティブユーザー数(DAU)の48%を占めて非常に強力な市場シェアを維持しているという。アルファベット(GOOGL)傘下のグーグルのミート、マイクロソフト(MSFT)のチームズはそれぞれ4%、2%程度にとどまるとのこと。リポートでは「米国の一部地域、ヨーロッパの国々で新型コロナの症例数が再び増加し始めていることに注目し、第二波が来るようならズームの使用率は安定するか、さらには増加すると予想する」とも見込んでいた。(QUICK Market Eyes 片平 正二)