※BASEの決算説明会のテキストマイニング
【QUICK Market Eyes 阿部 哲太郎】電子商取引(EC)プラットフォームのBASE(4477、マザーズ)が11月13日にオンラインで開催した2020年7~9月期連結決算の説明会では「決済」「GMV(流通総額)」、同日に資本業務提携を発表したクラウドファンディングサイトの「CAMPFIRE」などが焦点になっていたことがわかった。説明会の内容をテキストマイニング(※)し、分析した。
鶴岡裕太最高経営責任者(CEO)は、「ペイメント(決済)を世界中の人へ解放する」との使命を改めて示した。同社の事業はEC作成サービスの「BASE」とオンライン決済サービスの「PAY.JP」の二本柱だ。
「BASE」は、ネットショップの商品製造から発送、決済までを一元的に支援している。初期費用や月額費用はかからず、物が売れた段階で決済手数料を受け取る仕組みで中小や個人の事業者の利用が急増している。「PAY.JP」は、IT(情報技術)スタートアップ企業などが自社のウェブサービスに決済を導入出来る。成長を測る指標として、鶴岡CEOは「ともにGMVが大切な指標となっている」と指摘した。
20年7~9月期の売上高は23億円と前年同期の2.2倍の大幅増収だった。営業損益は前年同期の赤字から5億円の黒字に転換した。巣ごもり消費やお店など応援する目的の応援消費などは4~6月期よりは落ち着いたものの、BASE事業の7~9月期のGMVは前年同期比2.2倍の253億円と高成長は維持した。
10~12月期以降の方針としては短期的な利益ではなく中長期の利益成長を目指していくとした。新株発行や借入枠の設定で合計170億円の資金を調達しており、M&A(買収・合併)などで「どんどんサービスを拡大していきたい」(鶴岡CEO)と一段の成長に向けた施策を打っていく方針だ。テレビCMなどの広告宣伝や新機能開発も継続する。