【QUICK Market Eyes 阿部 哲太郎】「海底資源」銘柄への物色が鮮明となっている。QUICKが選定する9銘柄の5日までの過去20営業日平均の上昇率は4.14%と、同期間の東証株価指数(TOPIX)の0.86%を上回って推移している。
原油先物や銅先物など景気回復期待や需給動向による資源高による追い風を受けているようだ。菅政権が推進する再生エネルギーシフトの流れもあり、資源や土地に限りのある日本では、メタンハイドレートなど海底資源や海洋油田の探索に再度注目が当たりそうだ。
上昇率首位の石油資源(1662)を筆頭株主として石油開発会社やエンジニアリング会社など民間企業11社で設立された日本メタンハイドレート調査(JMH)は、海洋産出試験やガス生産実験を受託し、日本におけるメタンハイドレート開発の技術開発を進めている。
上昇率3位の三井海洋(6269)は、浮体式海洋石油・ガス生産設備などの海洋油田の開発設備の建造やリース、オペレーションを一気通貫で手掛ける。新型コロナウイルスの影響で海外プラントなどの工事の一時中断の影響があったものの21年にかけての工事進捗も見込まれることはポジティブ材料となりそうだ。
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日本は排他的経済水域面積が世界第六位の海洋国家である。日本近海ではガスハイトレードや海底熱水鉱床の調査が進んでおり、資源としての活用が期待される。商業生産には技術面・コスト面での課題はあり、今後の動向が注目される。
コード | 銘柄名 | 20営業日の騰落率 | 時価総額(億円) |
1662 | 石油資源 | 6.70% | 1,104 |
9107 | 川崎船 | 6.60% | 2,128 |
6269 | 三井海洋 | 6.37% | 1,098 |
6807 | 航空電 | 5.98% | 1,430 |
9531 | 東ガス | 4.60% | 10,463 |
5021 | コスモエネHD | 3.90% | 1,659 |
8001 | 伊藤忠 | 3.30% | 46,809 |
5020 | ENEOS | 3.01% | 12,410 |
1605 | 国際帝石 | -3.16% | 8,554 |
平均 | 4.14% | ||
151 | TOPIX | 0.86% | |
*1:一定期間{5営業日、10営業日、20営業日、75営業日}の騰落率 |
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