【QUICK Market Eyes 片平正二】野村証券は1月15日付のリポートで、2021年の日経平均株価の予測値を年末3万円、年間レンジで2万6000~3万2000円に上方修正した。従来予想は20年11月10日に年末2万8000円、年間レンジで2万4500~3万500円だった(参考)。予想よりも早く株価が上昇したうえ、グローバルな株式市場を取り巻く環境が変化したことを総合的に評価したという。
リポートでは、トップダウンの業績予想は据え置く一方、バリュエーションを引き上げた。「バリュエーションは21年12月末時点の株価収益率(PER、TOPIX翌期ベース)を14.8→16.1倍に引き上げた。日本株は、22年度に過去最高益を更新する確度が高まっており、金融危機後ではないという点も合わせ、現在の局面は05年度にかけての1年間に似ている」などと指摘した。
<金融用語>
バリュエーションとは
バリュエーションとは、企業の利益・資産などの企業価値評価のこと。 本来の企業価値と現在の株価を比較して、株価が相対的に割安か割高かを判断する具体的な指標としては、株価純資産倍率(PBR)や株価収益率(PER)、配当利回りなどがある。