東京証券取引所が3日発表した29日時点の裁定取引に係る現物ポジションで、買い残は前週に比べて251億円減の4526億円だった。3週ぶりに減少した。一方、売り残は196億円増の1兆3295億円だった。2週ぶりに増加した。
<金融用語>
裁定取引とは
裁定取引とは、価格変動において、同一の性格を持つ2つの商品の間で、割安な方を買い、割高な方を売ることにより、理論上リスクなしに収益を確定させる取引のこと。アービトラージともいう。 マーケットの価格が理論価格に近づき、乖離(かいり)がなくなることで、割高・割安な状態が解消された場合に、反対売買を行うことによって収益化する。 現在、裁定取引が活発に行われているのは、証券の現物市場と先物などの派生証券との間、同一の先物で異なる限月の間での裁定取引である「限月間スプレッド」、異なる先物市場間(例えば、大阪取引所とSGX)での裁定取引である「市場間スプレッド」などがある。