【QUICK Market Eyes 片平 正二】11日の米国市場でカナダの医療用大麻大手のティルレイ(TLRY)が4営業日ぶりに急反落し、前日比49.67%安の32.16ドルで終えた。前日に67ドルまで上昇して上場来高値を更新し、大幅に3日続伸した反動が急激に出た。
今週に入り、バイデン政権下での大麻規制の緩和期待に加え、業界内での提携による需要拡大期待などの好材料が出ていた。しかしダウ・ジョーンズ通信(DJ)によれば株SNSの「ウォールストリートベッツ」で11日まで大麻関連企業を巡る話題で盛り上がっていたといい、ゲームストップ(GME)の調整色が強まる中、個人投資家の投機的な買いが殺到していたもよう。前日まで話題を集めて急騰していたアフリア(APHA)も35.81%安で5日ぶりに急反落した。
カンナビス業界では連邦レベルでの合法化に弾みがつき、規模の拡大を目指す企業による再編が活発化するとの見方が広がったという(WSJ)。州レベルでの議論も進んでいる。NY州では新型コロナで財政が悪化したため、合法化を通じた3億ドルの税収増に期待しているようだ(ロイター)。 この事業は新製品開発コスト、小売店の認可取得、闇市場との競争、法規制など課題に直面することが多いもよう。(以前は決算で市場予想を下回ってしまうこともたびたびあったようですね) 78%は闇市場によるものだと推定されている(カンナビス専門SOJEファンド)。 米ティルレイと加アフリアは昨年12月に経営統合を発表。統合後はアフリアが上場廃止になる予定。