【QUICK Market Eyes 大野 弘貴】23日夕にスクエアが発表した2020年10~12月期決算は、売上高が前年同期比2.4倍の31億5897万ドル、調整後の1株利益(EPS)が0.32ドルだった。FactSetがまとめた市場予想の売上高(30億9700万ドル)、EPS(0.24ドル)をそれぞれ上回った。四半期の売上高は過去最高となった。
個人向けアプリ「キャッシュ・アップ」部門の売上高が21億7188万ドルと、前年同期比で6倍となった。「キャッシュ・アップ」のアクティブ・ユーザー数は昨年12月に3600万人を超え、前年同期比50%超の増加となった。20年10~12月期はネット販売を通じた決済が取扱総額(GPV)の半数以上を占め、前年末の3分の1から増加した。ビットコイン関連の売上高は10倍の17億5622万ドルだった。
併せて同社は暗号通貨であるビットコイン1億7000万ドル分を購入したことを発表した。昨年10月に購入した5000万ドル分と合算し、同社保有現金の5%規模に相当する。ビットコインは22日の高値1ビットコイン5万7790ドルから23日には4万4900ドルまで下落するなど、急落していた。
パイパー・サンドラーは23日付リポートで、「決算は良好だったが今後の期待が高まるほどではなかった」と指摘した。
決算発表後、スクエアの株価は下げ幅を拡大し、通常取引の終値を4%超下回る240ドル台前半まで下落した。この日は大幅続落し、4.29%安の256.59ドルで通常取引を終えていた。