QUICK企業価値研究所アナリスト 真下弘司(2022/04/19)
・業績の回復見込むがコロナ禍前には届かず
企業価値研究所予想の23/2期の連結営業利益は126億円。消炎鎮痛貼付剤「サロンパス」の回復や新製品の貢献等から実質増収・営業増益を予想。予想の前提として、インバウンド(訪日外国人)需要や米国「サロンパス」の本格的な回復、米国の注意欠如多動性障害(ADHD)治療薬「XELSTRYM」の貢献は24/2期以降を想定。続く24/2期と25/2期の連結営業利益予想は、24/2期が前期比13%増の142億円、25/2期は同6%増の150億円。新製品群の市場浸透や米国「サロンパス」の回復等を見込み増益を予想する。
・22/2期は5%増収、13%営業減益
22/2期の連結業績は、売上高が前期比5%増の1202億円、営業利益は同13%減の93億円。上期までは回復基調を示していたが下期は苦戦。下期の業績悪化の主因は日米における一般用医薬品の落ち込み、特に米国「サロンパス」に起因。米国「サロンパス」は海上輸送の需給逼迫で一部を航空便に切り替えたため物流費が増加、納入遅延が発生等もあり採算が悪化。
・リスクファクター ~医療制度改革と主力製品への依存度の高さ
・アナリストの投資判断 ~慎重な投資スタンスを推奨
株価は足元年初来の安値圏で推移。当研究所では23/2期の業績を実質増収・営業増益を見込んでいるが、インバウンド需要の消失や米国「サロンパス」の混乱継続、薬価改定等の影響もありコロナ禍前の水準には届かないと予想。研究開発パイプラインに課題を残すこと、新型コロナの収束時期が不透明なこともあり慎重な投資スタンスを推奨する。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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