【日経QUICKニュース(NQN)】米石油大手シェブロンのマイク・ワース最高経営責任者(CEO)は21日、バイデン米大統領に向けた書簡を同社ホームページ上に公開した。ワース氏は書簡で「ロシアのウクライナ侵攻により悪化した世界の需給バランスに簡単な解決策も短期的な答えもない」と指摘。燃料価格の引き下げ、石油の供給を増やすには「アプローチを変更する必要がある」とした。
バイデン大統領は6月半ば、米石油各社に書簡を送ってガソリンの供給が増えていないことを非難していた。燃料価格上昇に伴う石油会社の利益率の高まりは「許容できない」とし、より多くの供給をするよう「即時行動」を求めていた。ロイター通信などによると、米ホワイトハウスは週内に石油会社幹部らを招いて燃料価格の引き下げ策を協議する予定で、ワース氏も出席予定だという。
ワース氏は政権とも協力し、率直な対話を重ねるとした。一方、石油や天然ガスの供給を増やすためには法的な規制などの緩和が必要だという考えも示し、石油業界への批判に反論したかたちだ。