QUICK企業価値研究所アナリスト 柊宏二(2022/07/25)
・堅調な上期業績、円安等踏まえ今期業績予想を増額
22/11期上期の連結業績は、売上高が上期として過去最高となり、利益も改善。いずれも会社計画を超過した。会社は期初の22/11期計画(営業利益は前期比25%増の202億円)を変えていない。企業価値研究所は22/11期の業績予想を増額(営業利益200億円→210億円)。欧米の売上高が過去最高水準で推移し、日本や中国の停滞を補って余りある好調さをみせ、上期業績が堅調だったこと、下期は一段の円安の追い風や中国での挽回が見込まれること等を勘案した。会社計画は為替想定(1ドル=115円)が保守的で、上振れ余地があるとみる。
・来期・再来期の業績予想も円安踏まえ増額
当研究所の23/11期、24/11期の業績予想も増額。主に為替想定を円安に見直した効果を勘案した。対前期比では業績続伸を予想。微細精密加工向けなどの売上成長、航空機関連の復調、値上げ効果の浸透等を見込む。会社中計の24/11期目標(営業利益300億円)は、依然ややハードルが高い印象。高付加価値品の拡販等の進展を注視したい。配当性向の目線引き上げ、自己株取得等株主還元を強化している点は評価したい。
・リスクファクター ~中国の再ロックダウン等
・アナリストの投資判断 ~利益回復期待下支えに株価は緩やかに持ち直すと予想
現状の当研究所の22/11期予想PERは11倍台。同社の過去5年平均(約18倍)や東証プライム市場の機械セクターの平均(約17倍)を下回り、ここ数年で最低水準となっている。世界景気の減速懸念が燻るなど外部環境は厳しいものの、PERがこの水準から一段と低下するリスクは限定的とみる。円安を背景とした利益回復への期待、株主還元強化への評価等を背景に、今後の株価は緩やかに持ち直すと予想する。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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