【NQNニューヨーク=川内資子】28日の米株式市場で電子署名サービスのドキュサイン(DOCU)の株価が大幅に続伸し、前日比5.1%高の55.31ドルで通常取引を終えた。28日、全従業員の9%の削減を含むリストラ策を米証券取引委員会(SEC)への届け出で明らかにした。収益悪化に歯止めがかかるとの期待から買いが優勢となった。
人員削減は会社の成長や収益目標に沿って売上高営業利益率を改善させるのが目的。リストラに伴い23年1月期通期末にかけて3000万~4000万ドルの一時費用を計上する。
ドキュサインは新型コロナウイルス禍の在宅勤務の普及を追い風に事業が一時は急速に拡大したが、その後は業績停滞が続く。6月に発表した22年2~4月期決算で最終赤字が拡大し、株価は急落。当時の最高経営責任者(CEO)の退任につながった。業績懸念から今年に入り株価は27日までに65%下げていた。