QUICK企業価値研究所アナリスト 柊宏二(2022/11/22)
・上期業績は過去最高。会社は通期計画を上方修正
23/3期上期は受注高、売上高、利益ともに上期として過去最高を更新。受注高は半導体・液晶生産ライン向けシステム(CR)で大きく伸び、空港向けシステム(AP)でも拡大。一般製造業・流通業向けシステム(IL)、自動車生産ライン向けシステム(AM)でも堅調だった。豊富な受注残を背景に増収となり、原材料費・人件費高騰の影響を吸収した。会社は23/3期通期計画を上方修正(受注高6300億円→7100億円、営業利益565億円→570億円)。アジアや日本でのCRの伸長、円安等を勘案した。
・当研究所予想を見直すが引き続き業績続伸を予想
企業価値研究所は同社業績の予想(23/3期~25/3期)について、強めの受注や円安効果を織り込み売上高を増額。利益はコスト増加を踏まえやや減額するが、引き続き業績続伸を予想する。23/3期の会社修正計画は超過達成を見込む。受注は半導体関連中心にCRで強く、ここにきて空港関連のAPでも拡大傾向に。一般製造業・流通業のILも底堅く、自動車関連のAMも含め全般的に堅調で、当面堅調な推移が続くとみる。豊富な受注残や円安を背景に予想期間中は増収増益、最高益更新を見込む。当面は増益に伴い増配基調が続くと予想する。
・リスクファクター ~中国のロックダウン、コスト高など
・アナリストの投資判断 ~業績続伸期待を下支えに徐々に復調をたどると予想
株価は21年初に過去最高値1万3500円を付けた後は軟調。22年10月に一時安値6570円まで下げたが、直近でやや反発。現状の当研究所の23/3期予想PERは約21倍。機械セクターの平均に対し高いが、同社の過去5年平均(約30倍)を下回る。受注が強い割に利益が弱い点はややネガティブだが、高水準の受注残を背景とした業績続伸への期待は株価の下支えになるとみる。当面の株価は堅調に推移し、徐々に復調をたどると予想する。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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