QUICK企業価値研究所アナリスト 小西慶祐(2022/12/09)
・会社修正計画と同額の調整後営業利益予想を維持
会社側は3Q決算発表時(11月10日)に、22/12期通期の調整後営業利益(事業・工場再編費用など一時的かつ多額に発生する損益を調整した利益)計画を、4500億円→4700億円(前期比19%増)へ上方修正した。欧米の市販用タイヤの需要減はあるが、営業費用の削減などでカバーする考え。企業価値研究所は、会社修正計画と同額の調整後営業利益予想を据え置く。市販用タイヤの市場減速が懸念される中でも、プレミアム戦略の推進により同業他社比較で高い収益性を維持していることを評価。高採算な鉱山・建設用タイヤの販売好調も反映した。23/12期以降も、長期事業計画に沿った事業展開を想定、24/12期には調整後営業利益で過去最高を更新する見通し。
・プレミアムタイヤ事業とソリューション事業に特化へ
同社は8月に、長期事業計画「2030年長期戦略アスピレーション(実現したい姿)」を発表。目標数値として、30/12期に売上収益5兆円強レベル、調整後営業利益8000億円強レベルなどを掲げた。プレミアムタイヤ事業とソリューション事業に注力する考え。当研究所では、同社の事業戦略は妥当と判断。目標数値達成には、ソリューション事業の拡大が鍵を握ると考えている。
・リスクファクター ~原材料価格、為替
・アナリストの投資判断 ~配当利回りは3%超。緩やかに上値を追う展開を予想
直近の株価に基づく翌23/12期の当研究所予想PERは10倍。過去60カ月(一過性費用を計上した20/12期を除く)の平均PER11倍との比較では、やや割安感がある。配当利回りも3%超と高い。今後は、長期事業計画に即した利益回復・拡大を引き続き予想、株価も緩やかながら上値を追う展開を予想する。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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