QUICK企業価値研究所アナリスト 柊宏二(2022/12/16)
・今上期は最終減益も進捗は堅調。利益予想を継続
23/3期上期の連結純利益は前年同期比13%減少したが、会社の期初通期計画5400億円に対する進捗は6割強と堅調。会社は期初計画を据え置いた。企業価値研究所は23/3期の連結純利益を前期比4%増の5500億円と見込む予想を継続。外部環境が厳しくなる中で市場部門等の収益悪化がみられたが、円安効果を追い風に本業収益は堅調で、外債損失のリスクは米金利上昇の一服で限定的とみる。連結純利益を24/3期5700億円、25/3期6000億円と見込む予想も据え置く。景気減速懸念が浮上しているが、円安効果等を勘案した。
・今期の会社配当計画は当研究所予想通り増額
23/3期上期末のCET1比率は22/3期末比やや低下したが、目標水準に到達しており、還元等に積極的に取り組める「資本活用フェーズ」に入っている。会社は今般23/3期の配当計画を増額(1株当たり年間80円→85円:前期比5円増配)。当研究所の予想通りの展開となった。自己株取得は見送られているが、当研究所では23/3期中の実施はないとみており、24/3期の開始を見込む。
・リスクファクター ~システム障害影響、外債損失等
・アナリストの投資判断 ~緩やかな上昇基調が続くと予想
株価は直近で緩やかに上昇したが、現状の当研究所の23/3期予想PERは8倍程度、実績PBRは0.5倍程度と概ね同社の過去5年平均並みであり、株価指標の割高感は依然薄い。外部環境は厳しく、度重なるシステム障害による株価への悪影響も依然残っているとみるが、日銀の金融政策の修正への期待の高まりや、約5%と高い株式の予想配当利回りへの評価等もあり、当面の株価は緩やかな上昇基調が続くとみる。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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